新千葉 ガーベージ・コレクション

FPGA マガジンやインターフェースで書けなかったこと等をちょぼちょぼ書いてます。@ryos36

「これからはXXXの時代だ」と思った人への facebook/twitter アンチ入門

最初にビジネスという視点で facebook/twitter を見てみましょう。

もし、あなたが過去にビジネス交流会や異業種交流会で有益なビジネスチャンスをつかんだとしたら facebooktwitter はよいツールになるかもしれません。
また、あなたがそもそも著名人であったり、客商売のローカルビジネスを営んでいた場合はかなり有効なツールになるでしょう。最近、美術館の主催者が込み具合などの情報を”つぶやきの形”で流すようになりました。これなどは利用する側からみて大変便利です。
そもそも facebooktwitter とはどういう”種類”の道具なのでしょうか?それを考えると使い道も見えてきます。
これらのツールは基本的に 1 vs N です。N vs N のようにも見えますが、実は 1 vs N なのです。一人の人が情報を発信して、それに対して N 人の人が受けて答える。これが基本です。たとえば、一人しか友達のいない SNS では”まったく”効果を発揮しません。
ごくまれに 1 vs 1 の激論をみんなが見るという事もありますが、この場合も (1 vs 1) vs N です。
facebooktwitter も結局は放送局なのです。多くの人を従えている個は放送局としてかなり優位な位置に立ちます。さらに、直接フィードバックを受けることができます。うまく情報をフィルターリングすれば有益な情報源となるでしょう。

結果として誰が得するようなシステムかというと、多くの人を従えている特定の個人が、情報を発信し、そのフィードバックを得ることができる、いわば有名人が有利なシステムなのです。

ですから、facebooktwitter を礼賛する著名人がいますが、これはある程度納得できます。かれらは発信すればフィードバックが得られるので非常にありがたいシステムに見えるでしょう。

ローカルビジネス、たとえばラーメン屋のような客商売のビジネスでも有効でしょう。屋台などのリアルタイムに動くビジネスにはうってつけです。

それ以外の人は、ビジネスに生かせるかもと思っていてもなかなか生かせないでしょう。”ビジネス=なんらかの金を生むシステムを構築する”ととらえたときに、ビジネス交流会や異業種交流会がほとんどのケースで単なる時間つぶしになるのと同様、時間の無駄となる可能性が非常に高くなります。

基本的に facebooktwitter はあなたの有限な時間を食いつぶす悪質な虫です。

特に、小さい企業でコンシューマなどのマスを相手にしておらず、細々と営んでいる人は facebook/twitter を事業に活用できるケースはほとんどゼロでしょう。それより、直接お客と話した方が有意義です。

おそらく、これらのツールは 1 vs 1000 位から意味があり(数値は根拠なし)あとは雑音です。

さらに悪いことに、facebooktwitter にいったん乗せた情報は、公開されていれば誰でも見れてしまうという欠点があります。時々、facebook(公開で)や twitter に重要な情報や愚痴などを堂々と書いている人もいますが、それらはいろんな人に参照されて吟味される可能性があることを忘れてはなりません。写真も危険なことがあります。

のんきに駅の写真を撮ってのせるだけで、営業行動がばれたりするわけです。

何の気なしに書いた文章は、削除しない限り永遠と残り、あとで思わぬしっぺ返しに会うこともあるかもしれません。ですから、大半のビジネス利用者にはこう言いたいと思います。「サラリーマンにとって、facebook/twtter 100害あって1利なし」

それでも、この手の SNS は思わぬ人からレスポンスがあったりして面白い結果を生むこともあります。これはビジネスとは関係ない趣味としての面白みでしょう。(ですから就業時間中に SNS をやっている人は注意が必要です。)

SNS を自分自身のなんらかの知的好奇心をかきたてる場にする、あるいは知的生産物が生まれる場にすることができるかもしれないと期待する人もいるかもしれません。

しかし、個人的な経験から言うと、”大半が雑音で知的な集約を生む事は困難”だと思います。

基本的に facebooktwitter はあなたの有限な時間を食いつぶす悪質な虫です。

おそらく、大半のケースで何も生みません。

では、一体全体なにが facebook/twitter へとひきつけるのでしょうか?

どの SNS も足跡だったり”いいね”だったり返事だったり、簡単にコミュニケーション”的”なことが可能な仕組みを持っています。これが、おおくの”肯定してもらいたい症候群”の人たちをひきつける罠になっています。

しかし、実際におこっていることはコミュニケーションとは程遠い気がします。”いいね”を多くもらうとなんとなくいい気分になります。しかしやっていることの大半は、実は中身が二の次で、”いいねー”と”だよねー”と雑音をなげあっているだけです。情報としては価値があるとは言えないケースがおおいのではないでしょうか?

確かに昔の知人と再会できたり、という楽しみがあります。でも、そればっかりしてるわけにはいかないのが普通です。大半のケースでは時間の無駄ですから。雑音に常に身を投じているほど人生は長くはないというのが私の意見です。

時間のある人は”そればっかりしていてください”。有限の時間を有効に使いたいと思っている人はほどほどにしておきましょう。