最初の週末

ザグレブに来てから3日目。またもや朝5:30に目が覚める。日本でも聞きなれたカエルとおぼしき低い音の連呼と鳥のさえずりが妙にすがすがしい。6:00になると遠くの丘の上の教会からか、鐘の音がする。3日目になっても全く慣れない体に鞭打ちながら朝食を作ることにした。まずはパン。昨日買っておいたフランスパンを2枚ほどきる。そして、サラミ。正確にはスロベニアの食べ物でなんとかというらしいが覚えていない。そしてKoraと書かれたルッコラ似の野菜。ゴーダチーズ。これが朝食。ついでにフライパンで昨日食べ切れなかった塩魚をにんにくとオリーブオイルで炒めて、同じく残り物の米&豆のサラダと炒める。夕飯の用意も開始。米をたくことにした。高校時代の飯盒炊飯を思い出す。まずまずの出来だ。これは冷凍庫に保存しておくことにした。

10:00にダバーがやってくる。市内観光に付き合ってくれるらしい。まずはトラムという路面電車に乗る。非常に込んでいて、こういうときのザグレブ中心付近では2駅まで料金を払わなくてもよいらしく、ただでザグレブの中心地にやってきた。広場では市場が開かれていた。多くの野菜や果物を農家の人が育ててここに売りに来るとのこと。市場の一角を抜けてとあるビルに入る。ここでは魚が売られている。いか、たこ、あんこう、貝、しゃけ、さっぱり名前がわからない多くの魚などが売られている。

本屋でコンピュータの本をあさる。ザグレブで最も大きい本屋といっても専門書はそう多くおいていない。ほとんどが Microsoft のアプリケーションやツールの使い方であったり、開発の本があっても .NET が中心だ。MacintoshLinux の本はないし、Web 開発の本すらない。Ruby, Perl といってもザグレブのソフトウェア技術者には通じないかもしれない。

ザグレブはけっして物価の安いまちではない。昨日の買い物は700クナだったからおおよそ 14,000円だ。ちょっと多く買いすぎたかもしれないがそれでもそれほど余計なものは買っていない。多くは食料だ。ところが大学卒業の初任給は 4000 クナ程度だという。これではとても生活できそうにない。多くの人が部屋をシェアするか親元にいたりして金を使わないようにしているらしい。郊外に土地付の家を買おうと思ったら場所や広さにもよるが、3000 万はくだらないそうだ。ざっと大学初任給の300倍から400倍だ。この比率だと東京とそう変わらない。経済が発展途上であるのにユーロの影響を受けて物価だけが上がっているという構図か?

土曜のザグレブはどこの店も大変込んでいる。というのも去年の12月より新しい制度が導入されて大きな店は日曜日休まなくてはならなくなったのだ。小さな店でも2:00には閉めなければならない。労働組合と日曜に礼拝してもらいたい教会の肝いりの法律だそうだ。世界が規制緩和に動いている中、逆行する法律だと思う。ダバーも決してよい法律だとは思っていないようだった。

中心地にはカテドラルがある。二つの突起を持った古い教会で建てられたのは 1084 年ごろだそうだ。大きなオルガンを持ち、中央には色とりどりのステンドグラスがある。年代ものではあるがそれ以上特記すべきことはない建物だ。通りを抜けて丘の上まで来る。古いザグレブの町々をみおろることが出来る丘だ。昔は山の上前で通じていたという100m足らずのケーブルカーが丘の下まで続いている。まぁ確かに古い町ではあるのだろうが観光の町ではない。単なる田舎の町それがザグレブだ。丘を下りてトリムが作る交通渋滞の車の列を横切りながら町を散歩し、特別に見るところもなくなったので我々はアパートに帰ることにした。

これでザグレブ観光は終わりだ。いやもしかしたらもっといっぱい見るところはあるのかもしれないけど、そもそも観光に来たわけではない。千葉も観光の町ではないからちょっと見てしまえばそれで終わる。観光の都市ではない街というのはそんなものだ。私は観光より生活が好きだからザグレブのスーパーで買い物が出来て結構それで楽しく過ごせそうだ。